元看護師おはるの2人育児日記

元看護師。二人の子供を育てる専業主婦です。子育ての事をメインに義理実家とのことや看護師の転職についても書いていきたいと思います。

寝ない赤ちゃん

 ブログを始めるときに絶対書こうと思っていたお話を書きます。

我が家に待望の赤ちゃんが生まれてから早5年弱が経過していますが、その中で一番辛かった時期のお話です。

眠らない赤ちゃんを持つお母さんへ

1.私の1人目の子供

お世話好きなお姉ちゃん

 現在、年中の我が家の長女。一人目の子供です。0歳から3歳くらいまでは怖がりで繊細な面が目立ち、非常に心配し、不安を持ちながら子育てしていました。

 エピソードとしては、場所見知りがひどく、初めて行く公園や室内遊具の場所では必ず固まるのです。遊ぶ場所へ行っているのに遊ばず、親の足元でじーっと他に遊ぶ子供たちを何時間も見ているだけ。「遊んで来たら?」「ここにいるから大丈夫だよ?」と声をかえても首を振るだけ。当時私は治験コーディネーターとして働いていたので、育休終わりの1歳から保育園に通わせていたのですが、保育園も慣れるには他の子より時間がかかっていた思い出があります。

 3歳になり幼稚園へ通うときも、通園バスに乗るたびに2週間泣き続けていた長女。今では人を笑わせることが好きで、幼稚園では小さな子のお世話を積極的にしたがるお世話好きなお姉ちゃんに成長しています。

寝ない子でした

 長女は赤ちゃんのとき、夜間寝ない子でした。生後2か月から始まり、1歳になるまで夜の睡眠には本当に悩まされていました。今思い返せば、彼女の怖がりで繊細な一面、特性がそうさせていたと思えるので深刻に考える必要はありませんでしたが・・・。

 当時は夜がくることが本当に恐怖で、私は疲れ切っていました。

2.寝ない赤ちゃん

緊急帝王切開で生まれてきた

 順調に進んでいた1人目の妊娠生活。39週の健診で急に血圧が上がりました。何度測っても結果は変わらず。担当医から「産める週数だから、入院して促進剤を使って産んでしまおう」と提案されました。赤ちゃんに会える!うれしい気持ちでいっぱいでした。

 入院し、促進剤の経口投与、点滴も開始したけどお腹は張って痛いのに陣痛がつきません。3日目に人口破膜を行い破水。陣痛はくるのに子供が一向に降りてこず分娩が進みませんでした。疲れ切った私は「破水もしているし感染の可能性も上がってしまうから帝王切開という選択もある」と担当医から提案を受けました。

 この時下から産むことにこだわりはなく、この辛さ、痛み、疲労から逃れたい私は夫と帝王切開という選択をし、緊急帝王切開で子供を産みました。

 無事うぶ声を上げた娘を助産師さんが見せてくれた時、初めてかけた言葉は「かわいい」でした。かわいいと心の底から思いました。

2ヶ月目の悪夢

 新生児期は2-3時間おきに授乳していましたが、ほとんど眠っており、その時間に合わせて一緒に眠ることができていました。また、実母が手伝いに来てくれていたので家事は任せて過ごしていました。

 新生児期が終わり、実母も家に帰った2か月目。

 何がきっかけかは全くわかりません。娘は23時に起きるとそこから朝7時まで泣き続けるようになりました。母乳を上げるとお腹がいっぱいになる前に寝てしまい2-3分で起きてまた泣きます。さらに母乳を飲まないときは、抱っこして歩き続けなければ眠れず泣くのです。抱っこして寝てくれるならまだよかったのですが、歩き続ける、ということが本当に苦痛で苦痛でたまりませんでした。

 朝7時になるとなぜかスイッチが切れたように娘は寝始めます。大体10時まではずっとベビーベットで寝てくれるので、その時間だけは私も眠ることができました。

 それ以外の日中は2-3時間おきの授乳は変わらず、寝ていたり機嫌のいい時に買い物や家事をこなしており、休めていた記憶はありませんでした。

このとき夫は

 夫は朝7時半には家を出て19時半頃にかえってくる生活でした。子供が夜泣きでちゃんと眠れないと翌日の仕事が大変だろうから寝室を別にすることを提案しましたが、「夜泣きは起きて一緒に対応したい」と言ってくれる夫でした。実際、夫は娘が泣くと起きてくれました。ですが、できることは抱っこして歩き続けることです。眠くて仕方がないときは夫にこの対応を変わってもらっていましたが、次第に私はイライラし始めるのです。

 いつまでこんな夜が続くの?

 赤ちゃん置いて寝てもいいんじゃない?

 泣かせておけばいいんじゃない?

 死ななければいいんじゃない?

夫婦喧嘩

 気が狂いそうな23時から7時の悪夢は大体2-3週間続きました。

 私は腕も体も限界で、心も限界で、夫も限界だと思ったので夫には泣き声が聞こえても寝ていてくれ、と頼むようになりました。次第に夫は起きれなくなりましたが、それでよかったのです。

 私はある夜娘をベビーベッドにおいておくことにしました。当然娘は泣き続けています。おむつも変えた、母乳もあげた、着替えもしてみた、不快なことがないか体中見た、部屋の温度も確認した、もう何時間も抱っこして歩いた。疲れた・・・。

 私は眠ることができず泣く娘を30分ほど座って見ていました。

 なぜこの子は眠れないのだろう。

 発達に問題があるのかな。

 昼間の過ごし方が悪いのかな。

 帝王切開で産んだからかな。

 私がちゃんとお母さんできていないのかな。

 いろんなことが浮かんだけど、答えが出ず、どうしたら娘が眠るのか、昼間たくさん調べて試しているのに解決できない、そんな状況が苦しくてたまりませんでした。

 娘をしばらく泣かせていたその時、突然夫が起き上がり「いつまで泣かせてるの?」そう私に言ったのです。

 私の中で何かが切れ、一瞬で涙が溢れました。そして私はベビーベッドで泣く娘を抱き上げ、別の部屋へ出ていきました。夫は慌てて私を追いかけてきて、娘を抱いて泣いている私へ「ごめんごめん。違うんだよ、ごめんね。寝ぼけてて・・・本当にごめんね」と言いました。

 娘が何をやっても寝ないことは夫もわかっていました。抱っこして歩き続ける時間を送るしかなかったのです。

 でももう夫婦ともに限界だったので、私たちは少しの時間なら娘をベビーベットに置くことも良しと決めました。安全は確保し、できる限りのことをすべてやったうえでそれでもダメなときは休もうと、そう決めました。

1歳になるまで

 娘の睡眠は3か月を迎えるころに徐々に良くなりました。本当に徐々にで、突然眠るようになったわけではありませんでした。おっぱいをあげて少し抱っこして歩き、眠りが深くなったらベッドにおける、ベッドにおいても眠り続けている、そんな時間が少しずつ出てくるようになりました。

 大体6か月になるまでは、新生児突然死症候群が怖かったこともあってベビーベッドで寝かせていました。6か月で自分で寝返りができるようになったころから添い寝をはじめ、初めて朝まで寝てくれたのは生後9か月頃だったと思います。

 その後も1歳を迎えるまでは睡眠はけして上手ではなく、朝まで寝てくれる日は奇跡で、細切れに起きるときのほうが多かったです。それでも、あの生後2か月目の大変さに比べれば私たち夫婦は「よく眠れるようになった!」と思えていました。

3.消えたいと思ってた

産まなければよかったと思った

 生後2か月目の眠れない夜、生まれたばかりのわが子を抱きながら何度も「産まなければよかったと」思いました。

 赤ちゃんを育てることは大変なこと、お母さんは眠れない、それはわかっていたけれど、思っていた以上ににつらくて大変だとわかっていたら産まなかった。でも「産まなければよかった」そう思う自分に出会う度に、こんなことをもう自分は最低だ、母親失格だ、消えたほうがいい、消えてしまいたい、そう思うようになっていました。

解決したのは時間

 娘が眠ってくれるようになったのは「成長」だと思っています。寝ない赤ちゃんについて懸命に調べ、娘のタイムスケジュールを整えたり、昼間できるだけ活動的に動いたり、夕方は寝るために少しずつ眠る環境へ持っていたりといろいろ試したけれど、結局解決してくれたのは時間でした。

 私は寝ない赤ちゃんを眠らせる方法や答えを明確に持っていません。こうしたら寝たよ!とかこれがよかったよ!とかアドバイスにならなくて本当にすみません。

 ただ、何をやっても寝ない赤ちゃんがいたら

「いつか寝るようになるよ。もしあなたの赤ちゃんが抱っこして歩き続けなければ寝ない赤ちゃんだったら、あなたが限界を迎えないように、たまにはあなた自身を許して、赤ちゃんを安全な環境に置いたら休んでもいいよ」とお伝えしたい。

今振り返る

 ちなみに、うちの2番目の子供、長男は赤ちゃんの時から眠るのが上手でした!(笑)寝かしつけをしなくても20時には入眠し、2-3時間おきにお腹が減って起きるけど、母乳を飲んだらぐっすり!抱っこで寝かしつけたことはなく、ベッドで横になってトントンするだけで眠る単純な赤ちゃんだったのです!

 子供は千差万別、十人十色。娘と息子の睡眠の様子を比べて思います。

 娘は話ができない時期は怖がりで繊細な一面が強くでていたので、それが赤ちゃんの時の眠れない原因だったのだな、と今では思います。何かが怖かったり不安だったのかもしれません。抱っこされて揺られているから安心して眠ることができた、そういうことだったのかもしれません。当時の寝なかった理由は今でもわかりませんが、そう考えると腑に落ちるし、なんだか救われるのです。あの時悩んでいたことはこの子の性格が原因だった、そう思うことで仕方がなかったと思えるのです。

4.寝ましょう

家事はしない

 当時の私に伝えたいことがあるとすれば、もっと楽してもよかったね、ということでしょうか。毎日の掃除機、たまににして、座ってぼーっとしたり眠る時間にしてもよかった。ごはんも毎日作らなくても宅配でお弁当を頼んでもよかった。いかに眠る時間を捻出するかに心血を注いでもよかったかなと思います。夜眠れないお母さん、昼間寝れるときに寝ましょう。家事はしない、それが仕事です。

一番辛かった時

 以上が私の一番辛かった育児体験「寝ない赤ちゃん」です。

 赤ちゃんが眠れる方法を探しに来たお母さんには申し訳ないようですが、こんなパターンもあります。

 現在の娘は、21時にはすみっコぐらしの人形と一緒に布団に入り、寝かしつけもなく眠れる子になりました。朝は7時頃起きて元気に幼稚園に通っています。あんなに寝なかった子も今ではこんなに楽に寝てくれるようになりました。そして娘は今も変わらず、「かわいい」です。

 辛いことはいつまでも続きません。必ず終わりが来ます。

 何をやっても寝ない赤ちゃんのお母さん、頑張らなくていいです。その子が安全ならたまに手を休めましょう。

 子供が眠るときを待っても、きっと大丈夫です。